In vivo CAR マクロファージ技術

キメラ抗原受容体改変マクロファージ（CAR-M）技術は、固形腫瘍治療のための次世代細胞療法として臨床開発が始まっています。既存のCAR-M技術は、まず患者さんの血液を採取します。そこから単球を単離し、ウイルスなどを用いて 腫瘍細胞を認識させるためのCAR 遺伝子を導入します。次いで、培養条件を調節して単球をマクロファージへ分化させ、点滴で患者さんの体へ戻します。これらの体外での製造プロセスは時間とコストを多く要します。また、投与された CAR-M の 生体内での持続性が限られる可能性もあります。

当社は腫瘍関連マクロファージ（TAM）を選択的に標的とするP-LNPを用いて、CAR を発現させるためのmRNAを生体内でTAMに直接送達し、CAR-Mを腫瘍内で産生します。この次世代治療法は患者さんに対する注射で完結するため製造コストが低く、長期治療のための反復投与の可能性も備えた画期的な治療法となる可能性があります。