プルラン脂質ナノ粒子(P-LNP)
近年、脂質ナノ粒子(LNP)はがんや感染症に対する mRNA ワクチン、さらには RNA ベースの治療薬の開発において製薬業界での重要性が高まっています。現在のLNPには組織および細胞に対しての能動的な選択性(アクティブターゲティング能)がなく、高い薬剤濃度による副作用の可能性や、有効性が限定的となる可能性があります。またLNPは通常、ポリエチレン グリコール(PEG)を含みます。PEG は複数回投与すると抗 PEG 抗体を誘導し、アレルギーやアナフィラキシーなどの副作用を引き起こす可能性があります。また、抗PEG抗体は血液クリアランス促進(ABC)効果を引き起こす可能性があり、PEGを含むワクチンや薬剤の反復投与後に効果が低下するリスクがあります。