会社代表挨拶

「二人に一人が一生のうちに一度はがんに罹る」と言われています。私の身の回りにもがん患者さんは多く、幸いに生還できる方もあれば、最後まで力を尽くし闘いながらも道半ばで倒れる方もあります。私自身は、がんと闘う術を一つでも多く開発し、がんとの闘いから生還できる方を一人でも増やしたいという思いから、がん治療薬の研究開発に人生を使ってまいりました。そして十数年前にがん免疫療法という新しい治療コンセプトに出会い、その可能性に懸けることにしました。今や、2018年のノーベル生理学・医学賞が「免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用」という業績に授与されたことに象徴されるように、免疫系ががんとの闘いの有力な武器になること、免疫療法が既存療法では治せないがんにも有効たり得ることは、科学的事実として世界的に認知されるようになりました。今後のがん治療は、免疫療法が主軸になるという見方も生まれています。

そうしたがん免疫療法の躍進によって「がんが治る時代」が少しずつ近づいています。しかしながら、免疫チェックポイント阻害薬を中心とする免疫療法の臨床応用が進むにつれて、最新の免疫療法でも治療が難しいがんも多数存在することが分かってきました。そのような難しいがんに対しては、人体の免疫系が持つあらゆる力を総動員して対抗するのが最善と考えます。当社のT-ignite技術は、免疫の力を結集する複合がん免疫療法の基盤の一つとなり得ると確信し、その実用化に挑むこととしました。以上の想いを込めて、当社名を「United (結集する)」+「 Immunity (免疫の力)」といたしました。

新しい技術の実用化には、様々な分野や立場の方々の連携が必要不可欠です。当社名の「United」には「がん免疫学とナノ粒子工学という異分野研究の固い連携」や「研究者・医療関係者・企業・投資家の熱意と才能の集約」という意味も強く込められています。当社 ユナイテッド・イミュニティ株式会社を器として、様々な分野の力を集めて一つにし、難しいがんにも対抗できる有力な複合がん免疫療法を実用化して、がんが治る時代を一日も早く実現したいと願って止みません。

代表取締役 原田 直純